2013年10月14日月曜日

さいたま市政令指定都市10周年記念花火大会

10月13日日曜日。季節外れの花火大会が開催されました。

例年、夏に行われる花火大会を撮影しに行きますが、そのほとんどは打ち上げられた音を聞いてから開催を知り、急いで支度して撮りに行っていました。しかし今回は市内の催し物であり、さいたま市としても今月開催されるさいたまクリテリウムへのムードを高めたかったのか、地域の催し事に疎い自分でも事前に情報が入っていました。
打ち上げ場所は大久保浄水場の近く。これまで撮影してきた戸田や川口よりも遙かに近所。というより、近所すぎてむしろ、いつもの撮影場所である荒川の堤防上では人が多すぎて撮影が難しい可能性すらありました。
そこで今回は打ち上げ場所や車両通行規制エリアなどを考慮に入れ、確実な撮影場所を割り出すことにしました。

打ち上げ場所となっているエリアは大久保浄水場の脇にある河川敷や田んぼの広がる開けた地域。建物も限られたフラットな地形なので基本的にどこからでも見られるのですが、撮影するとなるとやはり三脚を立てられるだけのスペースや、街灯の写り込まない角度、何より人混みなので手前を人が横切らない場所が必要です。
幸い、大久保浄水場の周辺は深夜に自転車で周回したり、教習所への通学路として使っていた事もあって道がどう走るのかよく知っていました。そして田んぼの広がる土地ですから、道は等間隔で十字に交差。周辺の道路の接続や舗装の太さからして人が少なく、そして画角内に人がほぼ入らない場所を見つけました。

当日。打ち上げ予定の20分前くらいに現地に入ったところ、会場周辺は予想以上に多くの人でごった返していました。いつも周回しているルートは自転車に乗ったまま通れないほど、そして屋台も出ている様子。
浄水場の周りは街灯が明るいので当然人も多いはず。逆に街灯の少ない道は昼間に利用したことのある地域の人間しか上手く使えない。案の定、睨んでいた撮影場所は十分な空席があった。
後はいつも通り。三脚を立て、カメラを取り付ける。マニュアルで打ち上げ花火向けのセッティングを出しておく。

18時30分、人混みの方向からアナウンスが始まり、程なくしてさいたま市長が挨拶する。声から察するにとにかく興奮している様子。ツールドフランスの話題に触れずにはいられないようだ。
カウントダウンがされ、打ち上げが始まった。



ピントや打ち上げ方向などを修正し、打ち上げ高さを確かめて画角を絞っていく。


火の長さからシャッター速度を決め、明るさから絞りを調整する。


風があるようなので、あまり露出を長くすると形がくずれてしまう。


高さがまちまちなので、撮りたいように撮るのは難しい。


尾の長い花火は広がりながら風で流れてしまうのでぶれたように写ってしまう。
目で見て綺麗だからといって、写真でも同じく綺麗かというとそうはいかない。


浄水場との距離感。


点の軌跡は撮影に最適である。


二色以上同時に写り込む方が見栄えが良い。
写真では残像が無いので画面内で色の対比ができる。


煙の多い花火は煙が光って白く潰れてしまう。
まさか減光フィルターは使うわけにはいかないが、絞りや露出で対応したい。


枝分かれなどは、実際見るより写真に撮った方が美しさの際立つ良い例。
構図としては悪い例。


収まりが良すぎると大きさの感覚が失われてしまう。


色の変化する花火は見た目にも美しいが、撮ると違った美しさが見られる。
軌跡がそのまま時間軸になっている。


密集して打ち上げられると白く潰れるため、わざとはみだすまで望遠している。
臨場感と躍動感が得られる。


闇を切り裂く高揚感。


しかしやはり、細い線を描く花火が最も写りが良い。


控えめな存在感。


エレクトロニックな色調変化が非現実感を出す。


上品ながらも主張が強い。


サイケデリック。軌跡をよく見ると、花火師のこだわりを感じられる。


同時に打ち上げられる迫力。大きな点は閃光の痕。こればかりは実際見てもらうほかない。


いくつもの大輪が視界を覆う。


適切な密度で打ってくれると撮る側としてありがたい。


一つの玉から放射状に広がるハート。観客からは他の花火とは違った反応がある。


同時に広がると、ちょうど良く画角に収めるのは難しい。改心の出来。


色合いが好み。中心から広がるにつれて七色に変わる。見応え十分。


咲き始めから散り終わりまで綺麗に収めるのは難しい。
収めるべき花火とカットすべき花火の判断もまた難しい。


フィナーレ。他の写真では潰れるほど明るい。撮り損じの方が良く写っている。




という感じの花火大会であった。今回は会場が近く、花火のアナウンスがわずかながら聞こえていたことがあってかタイミングが合って綺麗に写った率が高かった。
ある程度風もあったので煙が流れ、雲や霞が無かったので色合いも申し分ない。
2時間弱で総計304枚を撮影した。
上着を着、ネックウォーマーを用意しての防寒体制だったが、思っていたよりも寒く、冬用手袋を用意していなかったのを後悔した。ただ折り畳みイスを持参したりハンディライトを忘れないなど、温度管理以外に抜かりは無かった。


現地に向かう途中、敷地内でバーベキューをする民家を少なくない数見かけたのだが、花火と言えばバーベキューなのは市民の常識なのだろうか。
ビールだけはうらやましく思った。

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