2014年6月14日土曜日

4月に碓氷峠を散歩してきたお話

長いブランクがあっても一度ブログ書いちゃえばなんとなく雰囲気わかるもんですね。

そういえばあのネタで書けるやってなります。書き方を思い出すってのもありますけど。まま、とりあえずもう一本記事書いちゃいますね。

今回は今春に碓氷峠のアプト軌道の廃線跡を遊歩道化したアプトの道を歩いてきたお話です。

毎年3月末か4月頭ぐらいにアルバイトの都合で群馬へ行くんですが、今年はそのついででアプトの道へ行ってきました。

本当は鉄道文化村だけ行ってだらだらしてようと思ったんですけど、時間のある火曜が丁度定休で行けなかったんですね。事前にわかってたので他を観光しようかとかいろいろ計画を立てようとしてみたんですけど、結局アプトの道に行くことにしました。めがね橋からちょっと先まで延伸してからは行ってなかったので、一度は行かなきゃと思ってたのでいいかなって。

さて、そんなこんなでアプトの道の起点に着きます。当然文化村は閉園日。


信越線で横川まで来るのも自分を含めて数人。ほぼみなさん地元の方です。

文化村が定休だって知らずに来たと思われないよう、そそくさと遊歩道へと進みます。


めがね橋までは行ったことあるんですよ。でもそこからはまだまだ整備中で先に行けなかったんです。あんまり碓氷峠マニアではないのでその先がどうなってるかとか知らなかったんですけど、なんだかどきどきわくわく。



遊歩道から見えるロクサン。運転体験用の車両なんですけど、超キレイです。



ファンに愛されてるんだなーって思います。稼ぎ頭でもありますからね。



こっちは静態保存?の車両。この写真ではわかりませんけど、実は運転席脇の窓ガラスにヒビが入ってます。経年劣化は止められませんね。


こちらは189。車内への紫外線を防ぐためでしょうか。カーテンが閉められてます。何者も抗えないまま失われていく時代にノスタルジアを感じます。


ただの暗渠のフタなんですけど、わざわざアプトのラックレールを使ってます。きっとファンサービス。誰でも触れます。

歯の塑性変形を見ると、どちら方向に勾配があったかまでわかります。



そしてここからが線路跡。新線のレールがそのまま埋没して残ってます。しばらくはアプトと新線の経路は同じだったと思います。


こんな感じで複線の片方を遊歩道にしてます。線路脇の設備は結構残ってて、本来立ち入り禁止の場所にあるものが間近で見られたりします。


架線にテンションをかけるための重りなんですけど、 仕事を終えてコンクリの塊は下端まで下りています。



滑車ですね。


踏切跡ですが、今は奥へ渡ることができません。奥に何があるんでしょう。

そして丸山変電所。なんか大事なやつに指定されてました。たぶん。



謎の立ち入り禁止チェーン。シュールさがそそります。




上下線で走る高さが違います。勾配の関係でしょうかね。よく知りませんけど。


程なくして線路は草むらへと消えます。新線跡はこれで終わり。下る線路の下をアンダーパスして右奥方向に進みます。でもその前にその電柱にくくりつけてある注意書きが。


あ、ハイ、そうすか。みたいな。



この建物は峠の湯。なんか温泉湧いてるとかなんとか。


ここで新線跡はまっすぐ走ります。しばしのお別れ。

左へはトロッコの専用線が伸びてます。すぐそこが終点ですけど。

それで、峠の湯なんですけど。


実は火事がありまして、現在休館中とのこと。深夜に火災が発生して全焼したそう。原因や犯人は未だ不明とか。



そのうち行こうかな、なんて思ってたら行けなくなっちゃいました。このときは復旧のめども立ってなかったと思いますが、再開したら時間作って行きますね。




踏切跡の写真で奥にあったおっきい橋。もうこのくらい歩きました。




なんか鳥です。


なんか猿です。



そんなこんなでめがね橋の上まで来ました(いろいろ略)。


さ、ここからです。旧熊ノ平駅まで行けるようになりました。

ちなみに、ここを右奥へ降りると、新線の橋跡に行けます。



平日であんまり人はいなかったんですけど、三脚使ってバリバリ撮ってる人がいたので、写真は帰りにって事にしますね。

最後のトンネルを抜けると旧熊ノ平駅です。


トンネルを出てすぐ左に小さなほこらがあります。

昔土砂崩れがあったそう。結構犠牲になったんだとか。


新線跡を渡ってなぜか複線の真ん中に誘導されます。





通ってきたアプト跡が左から三つ目のトンネルなんですけど、新線こんなに近くまできてたんですね。トンネルだと全然気づかなかったです。

写ってないですけどこの右にもう一つアプトのトンネルがあります。単線だったんですけど、離合のための突っ込み隧道でしたかね。へー。って感じで。





こちらは変電所跡です。ガラスとか割れてます。まあみんな中入っちゃうよね。危ないので行きませんけど。

たぶん旧熊ノ平駅のホームの上に建ってるんですけど、これに近づけないために複線の真ん中に誘導されたのかなって。



まあ、さっきトンネル内で三脚使ってた人は普通に立ち入り禁止柵を越えて旧駅ホーム上歩いてましたけど。


横川方向

軽井沢方向


こっちもなんかトンネルいっぱいです。勾配を緩和するために旧線は徹底して使ってないんでしょうか。よく知らないですけど。



しばし休憩したら帰ります。




ぼーっと歩いてると気づかないですけど、こういう地味なアーチも結構足下にあります。





めがね橋―旧熊ノ平駅間で一番印象に残るのはこの造りですね。というかこれくらいしかないですね。


この辺りはすぐ隣が斜面だったらしく、横から掘ってたりしたらしいです。

上も開いてます。煤煙が出て行ったとか行かなかったとか。


一応お外に出られます。出ないでくださいとも書かれてなかったですけど、出てもなんもないです。

外から煉瓦積みが見えますねってくらい。ちょっと危ないのと恥ずかしいのでちらっと見て戻ります。



トンネル内には照明が設置されてるんですけど、この照明が実は横川―めがね橋間とは違って。





LEDです。18*18の324個も。定格で21Wぐらいでしょうか。時間帯で区切ってますけど年中点けっぱですからね。電気代も馬鹿にならないですから。



こんな雰囲気。二カ所あります。



ちょっと飛んで、めがね橋から降りて新線の足下まで行くとこんな感じです。


上下線は結構離れてます。ここからほんとは立ち入り禁止。ほんとは。

奥の折り返し地点から登って上り線をアンダーパス、まっすぐ行けば下り線に達します。



進入禁止ですけど、線路の上まで行けます。進入禁止ですけど。



前きたときは架線にテンションがかかってた気がしたんですけど、この数年で切れたんでしょうか。


お立ち台だったんでしょうか。錆びたスチール缶からは時代を感じます。


代わってこちらは上り線。前きたときは普通に線路まで行けたと思ったんですけど、今はなんかすごいっす。入れないっす。


鬱蒼とした枯れ草が行く手を阻みます。


放置されたPC枕木っぽい何か。苔むしてます。


階段を降りながら振り返ると、こちらは架線にテンションがかかっている様子。自然劣化で線が切れてしまうのでしょうか。


ちなみにこの上り線脇へ行くための階段は結構崩れかかってました。ちょっと危ないかも。




普通にめがね橋を下からパシャリ。




近くにバス停がありますが、本数が少なくてちょっと使い物になりません。



前きたときはこの辺の道路を工事しててキレイになってます。そしてこのちょっと広いバス停もそのタイミングでできたようですね。前はこのスペースなかったです。




橋の上から新線を望む。旧線(アプト)跡から見て手前が新線下り。その奥に新線上りがあります。ちょっと被ってて見づらいですけど。




結構煉瓦がジェンガ状態(抜け落ちて)になってるんですけど大丈夫なんですかね。下にいたら落ちてきたりしません?



帰りに遊歩道のそばにある玉屋に寄りました。なんとなく一人だと近寄りがたい雰囲気があるんですけど、これもあれですね。いつか行こうと思ってるとそのうち潰れちゃうんで行きました。お腹空いてたし。


新線ができるまでは熊ノ平駅の近くにあったそうですけど、駅の廃止でこちらに移ってきたそうな。他にお客もいなかったのでおばちゃんの話をしばらく聞いてたんですけど、高速道路ができてからこのドライブインの客足も遠のいているらしいです。本気でそのうち潰れちゃいそう。

店内は結構鉄道写真とか飾ってたりして(信越線以外の写真もわりかし混ざってたけど)碓氷峠に来ましたって感じになります。内装の感じも平成九年で止まっているような気がしてしまいます。

話し相手が欲しかったのか、食後のコーヒーをご馳走になりました。機会があったらまた行きますね。



峠の湯の正面に回ってきました。こんな文が。


施設は完全に封鎖してます。


来るまで焼けたニュースのこと忘れてたので、ここのレストランで食事しようかとも思ってたんですけどね。うーん。復旧するんでしょうか。


めがね橋をモチーフにしてるんだったと思います。前のベンチではおばちゃん達がおしゃべりしてました。のどかです。



春の息吹。





新線跡を利用してトロッコが走ってます。

 
平日ですし、そうでなくとも峠の湯が休館中なのでお客さんはおらず。採算大丈夫だろうか。


推進運転です。




という信越本線碓氷峠のアプトの道を歩いた記録でした。碓氷峠に行くのはもう三度目くらいですが、たまに行くと結構いいところです。トンネルを一人で歩いてるとちょっと心細いですが、手軽に行けますし鉄道遺産として外せないスポットですね。

次行くのはいつになるやら。