2011年8月28日日曜日

【夏休みの宿題】大学生が緻密に計算して作る、実用段ボール工作・初級編

事の発端はAmazonからのお届け物。

ある日突然、ホワイトボードが欲しいなーと思ってA2サイズのものを注文したんですね。

翌々日そのホワイトボードが届き、早速壁に掛けて活用してみるんですが、

梱包していた無駄にでかい段ボールが勿体ないと思いましてね。

小さい箱なら耳を内側に畳んで物入れて積んでおくんですけど、

なんともA2サイズを収納できるサイズなので、ただただでかい。


何か使い道はないかといろいろ寸法を測っていたんですが、

長辺を鉛直にすると、A5、B6、B6でぴったり3列の本が入るとわかりました。

なら本棚を作ろうじゃないか、そう思ったのが夜の22時でした。


おおまかな構想が頭の中で仕上がり、

製造コストと失敗リスクを補えるだけの興味があったので工作を開始することにしました。

しかし、A2サイズを超える箱を加工するには当然場所が必要。

一人暮らしの狭いワンルームアパートに住む大学生の半数以上は部屋が散らかっていて、

寝床を確保するのもやっとです。(※俺調べ、2011年現在)


差し当たって荷物の整頓から始めるわけですが、自分の場合ゴミが床に散らばってるとかの類ではなく、

物を収納する場所が無くて平積みにしてるだけでして、

必要な物を出す度にすこしずつ広がっていくというタイプなんですね。

なので、その積み直し作業は30分ほどあれば終わります。


さて、作業スペースを確保したら加工に入るんですが、

この工作はブログで記事のネタになるだろうと考えるわけです。

しかし、作業風景を逐一撮影して記事を起こすのは結構面倒。

その上深夜なので、記録写真にしても影の方向などを気にしなくてはいけないので

テンポ良く作業を進めることは難しそう。

そんな理由から加工途中の画像は一切ありません。

他と関連づけをしない孤高なブロガーですので、

誰でも真似できるように詳細な加工法を記載したところで、きっと誰かの役に立つ事もありません。

自分で頭を使って一から作るから面白いんですよ。そう言い聞かせて下さい。




さて、材料と道具の紹介です。


/*材料*/

Amazonの箱・A2商品用・・・1つ


/*工具*/

デザインナイフ・・・1本
ボンド・・・1つ
気合い・・・一握り



作業開始前に、一応簡単な図面のメモを書いて確認します。

段ボール厚が実測で4mmなのですが、嵌め込みのスリットは3mmで加工します。

段ボールが特殊な構造をしているのは言うまでもありませんが、

その”畝”に沿って切断する際、意図しない誤差が出てしまうのと、

紙の柔軟さを利用して確実な嵌めあわせをするためにきつめに作ります。

まず、箱本来の上面部分を短めに整え、側面に折り返して強度を確保します。

その際に出る切断された段ボールは棚の段として利用されます。

次に、箱本来の底面が壁側になるのですが、外に露出しない耳の部分を切り取り、

下側は下段の奥を支えるように、上段は切り取って下段の棚そのものになるように加工します。

文字だけだとわかりづらいですね。下の方の完成画像を一度見てからの方がいいかもしれません。

配送向けに梱包されたときのテープは切っておきます。

これは、正確に組むことで偏った負荷を減らし、結果的に強度の向上に繋がるからです。

Amazonの倉庫作業のおっさんを信頼してはいけません。

棚状態での上下内側に切れ込みを入れます。

横方向に3分割するのですが、その仕切りであり柱となる段ボールを嵌めるための溝です。

切り方にミスがなく、これからの作業が順調に進むであろう事を予測した上で接着作業に入ります。

現段階で接着するのは箱の外周部分。

完成すると、漢字で「囲」のような本棚になりますが、

「□」の外枠を補強する接着です。

「井」は切り取った耳で作成しますが、接着剤が乾かないとその先に進めないので一晩寝ます。


接着された事を確認して、「井」を組みます。

柱と段にそれぞれ30mmと35mmの切れ込みを入れます。

それらを組み合わせます。

昨日入れた「□」の上下内側の切れ込みに柱を収めます。

これで基本形ができあがります。

ここからは強度を上げるための加工。

余った耳に切れ込みを入れます。

この時注意するべきなのは、畝と垂直方向に切れ込みを入れ、下面は傷をつけないことです。

90度に折り曲げ、側面と段の下面を接着。面倒なので下からのアングルの画像を見て下さい。

接着剤が乾いたら完成。





さて、使用上の注意はもちろん丁寧に取り扱うことが第一。

強度の特性を理解して使うできで、とても他人に使わせられる物ではありません。

特筆すべきは、柱の弱さ。

下段に何も入れないまま中段、上段に物を詰めていくと必ず柱が折れます。

段ボール特有の「く」の字に折れ曲がります。

その対策として、上の段に物を増やす前に下の段をきつきつに詰めます。

すると、横方向の曲がりに対して内容物が邪魔して強度を確保できるのです。

柱は真っ直ぐ下だけに力を伝えればよい上に、

本との摩擦によって柱の接地面にかかる負荷も軽減できます。

そのため、下の段の本を取り出す際は代わりの本を入れるかなるべく早く戻すことが重要になります。

A5サイズというと、うちにある本の中では理系の専門書がぴったり収まります。

これらの本なら強度を確保するために必要な要素を兼ね備えていて大変都合がいいのです。


あまり深く読まなくていいので。




以下、完成画像を掲載しますが、最初の何枚かは

天体撮影時のMF設定をそのまま使ったためにボケてます。

見えればいいよね、うん。


初級編はこのあたりでおわりにします。

材料費が接着剤100円分ぐらいなので、お得な本棚かとは思いますが、

ホームセンターに行けば、990円ぐらいでもっと大きくてしっかりした棚を売ってるので、

個人的にはそちらをご検討頂くことを強くおすすめいたします。

初級編ということなので、誰でも簡単に暇つぶしがてら作れる作品の紹介でした。







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